• 2017年度

    KWRA2017(韓国)(2017年5月24日~27日)
    韓国のChangwonで開催された韓国水資源学会の2017年大会に 水文水資源学会代表団の一員として参加し、招待講演を行った。 エクスカーションとして、K-Waterの浄水施設を見学させていただいた。 またラムサール条約に登録されているJunam湿地を見学した。

  • Kenji Tanaka (2017): Assessing the Impact of Climate Change on River Discharge in Japan, Korea Water Resources Association Annual Conference, 2017.5.25 (invited)

    氷河観測カラバカック氷河(キルギス)(2017年7月14日~29日)
    平成29年7月15日から7月29日にかけて、JSPS外国人特別研究員であるKhujanazarov博士と共に、中央アジアのアラル海流域で進めている水循環解析、水資源量評価、持続可能な農業に関する研究の一環として、キルギス東部のKaraBatkak氷河に観測サイトを立ち上げた。KaraBatkak氷河の末端部では、特に融解域であることから、氷河上における積雪融雪過程や氷河融解過程を把握するための総合的な熱収支観測システムを設置した(7月21日から観測開始)。また、ベースキャンプとなっている山小屋の周囲には多数の気象観測、フラックス観測装置が設置されており、スーパーサイトになっているが、どの機関も積雪深を計測していないため、このサイトに積雪水量や積雪深等の連続観測をする観測システムを設置した(7月24日から観測開始)。
    ベースキャンプからKaraBatkak氷河までの道のり
    設置作業 氷河熱収支観測システム
    積雪水量センサー 積雪深計とタイムラプスカメラ


    (ミャンマー)(2017年8月19日~24日)
    平成29年8月19日から8月24日にかけて、ミャンマーに赴き、前半はシッタン川流域とイラワジ川流域の現地視察を、後半はヤンゴン工科大学で同大学の教員や学生を対象にデータ解析トレーニングを実施した。過去に何度かミャンマーの現地視察を実施したが、いずれも1月から3月の乾季の期間であった。今回は雨季の様子を初めて見学することができた。 シッタン川では、灌漑施設、山間部の渓流の小水力発電、河川横断地(乾季は橋、雨季は渡し船)、Shwegyinダム(発電75MW 、総貯水容量約20億トン、2011年運用開始)等を見学した。山間部の村ではチークが多数自生しているものの産業が発達しておらず、村はとても貧しいという話であったが、皆スマートホンを持っていたことは印象的であった。
    灌漑用水車 小水力発電 村長さんと
    シッタン川横断地(雨季) シッタン川横断地(乾季) Shwegyinダム
    イラワジ川では、ICHARM修士コース修了し、現在はミャンマー灌漑局Hinthada支部長のTin氏に案内いただき、イラワジ川中流部の洪水対策のための長大な築堤活動、氾濫する堤外地での生活の様子、2015年の洪水による破堤地点などを見学することができた。圧倒的な力で流路を自由に変えてきたイラワジ川を相手に河岸浸食対策工事も空しく流されてしまうこともあるが、居住地や農地を洪水から守る努力が粛々と続けられている。
    堤外地の氾濫 Hinthadaの周囲の堤防 2015年の洪水による破堤地点
    ミャンマー出張の後半は、ヤンゴン工科大学に赴き、Fortranを用いたデータ解析処理、GrADSによる可視化の実習を行った。これは、2015年に実施したIHPトレーニングコースの実習のフォローアップであり、同様の実習を2016年1月にも実施している。IHPトレーニングコース期間中に配布したデータ(サンプルデータは日本)では、一通り解析はできるものの、実際に自国のデータを使った解析となると、ハードルは高い。現地の水文・気象局から入手した元データをFortranで読み、複数データを同時処理するところから少しずつ高度な解析に移り、少ないながらも現地気象データを用いてGCMデータのバイアス評価をするところまで進んだところである。
    ヤンゴン工科大学 実習の様子 実習の様子


    氷河観測(キルギス)(2017年10月12日~18日)
    キルギス東部のKaraBatkak氷河に7月に設置した観測システムのデータ回収とメンテナンスを行った。氷河融解域であるため、ベースとなる地面(氷河表面)の高さが夏季の氷河融解に伴い変化する。7月後半からの3ケ月弱で、氷河面が1m以上下がっていることを確認した。ポール倒壊を防ぐための支線の張り直しや、氷中のセンサーの埋め直しなど現地研究者の協力なしには観測を継続していくことはできない。冬季に見込まれる積雪深を考慮して、ポールの長さを調整した。
    7月と10月の氷河面の比較 作業風景


    気象観測測器設置(タイ・ピサヌローク)(2017年11月3日~8日)
    平成29年11月3日から11月8日にかけて、タイで進めているSATREPS「タイ国における統合的な気候変動適応戦略の共創推進に関する研究」(東京大学:沖大幹代表)の淡水資源グループ(ST2-W3)の活動の一環として、チュラロンコン大学のAksara Putthividhya准教授、RIDのPhonchai氏らと共にチャオプラヤ川中流域に位置するPhitsanulok近郊の農地に観測サイトを立ち上げた。予算の都合上、大がかりな観測はできないが、乾季の乾燥過程の把握、土壌水分-灌漑-地下水の相互作用の把握、気象強制力グリッドデータの検証などを目的として、降水量、日射量、気温湿度(2高度)、土壌水分量、地下水位を計測する。乾季の灌漑において地下水を主たる水源にしている水田とサトウキビ畑を観測対象とした。非常に短い滞在期間であったが、現地の研究者、住民、技術者の協力を得、また天候にも恵まれ、観測サイトの選定、必要物資の調達、観測用ポールの設置工事、センサーの設置などを無事に終えることができた(11月6日観測開始)。気象要素は10分間隔、地下水位は1時間間隔で計測している。本計測データは、現在開発している陸域水循環モデルの地下水モジュールの検証にも活用される。なお、チュラロンコン大学のチームは同位体分析を通じて、河川と地下水の相互作用を検討し、地下水と表流水の有機的利用を検討する。
    水田サイト サトウキビ畑サイト データロガー
    地下水位計(圧力センサー) 地下水位センサー投入風景


    1st Disaster Risk Reduction Workshop(中国・北京)(2017年11月21日~23日)


    AGU2017(アメリカ・ニューオリンズ)(2017年12月10日~18日)


    CCAW2017(韓国・チェジュ島)(2017年12月20日~23日)


    ADAP-T JCC meeting(タイ・バンコク)(2018年2月26日~3月1日)


    データ解析演習(ミャンマー・ヤンゴン工科大学)(2018年3月13日~17日)


    ADAP-Tプロジェクト(タイ・東北部、ピサヌローク)(2018年3月23日~29日)

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