琵琶湖プロジェクト(森林常設観測)のページ
森林の観測タワーは滋賀県伊香郡余呉町大字上丹生磯見谷地区の山腹斜面
(N35.56, E136.21)に位置する。この場所は地元の共有林となっており
私有地で、保安林にも指定されている。タワー設置地点は南南東向き
斜面の尾根よりに位置し、標高は約430mである。地形は非常に急峻で、
タワー周辺の斜面勾配は30°以上である。タワー周辺の植生は
ケヤキ、ホウノキ、ミズナラなどの落葉広葉樹で、樹高は約16~17mである。
タワーは建設用足場鋼管資材を用いたもので、幅1.8m×奥行2.4m×
高さ26mであり、斜面山側に昇降用の階段を設けた構造になっている。
この森林熱収支・フラックス観測タワーにおける観測項目は、
一般的な森林の熱収支観測ができるように決められた。
さらに超音波風速計(SAT)による乱流観測(10Hz)も実施しているが、
ロガーのメモリ容量の関係上、生データを全て記録できないため、
ロガーで演算処理した乱流統計量のみを記録している。
観測要素が非常に多く、3つのロガーに分けて記録されている。
電源には20Wの太陽電池パネル4枚、40Ahのバッテリー2個を使用し、
測器(SATも)、ロガーとも12VDCで駆動する。
この他センサーとロガーがセットで、気温・湿度7点、
日射(樹冠上、樹冠下)、地温4点、樹液流速(ヒートパルス法)3点、
雨量(林外)を計測している。日射やプロファイル等、観測要素が
重複しているのは、バックアップのためである。
- 森林常設熱収支観測は1998年10月にスタート
観測項目とセンサーについてはこちら。
観測の様子やセンサーの写真はこちら。
これまでのデータ取得&欠測状況はこちら。
森林サイトのフラックスデータ(戎先生提供)はこちら。
森林観測チームへのリンク
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